白内障とは、加齢などが原因で、目の中のレンズの役割をする「水晶体」が濁ってしまう状態です。
そのため、視界がぼやける・かすんで見える・まぶしく感じるなどの症状があらわれます。自然に治ることはありませんが、症状が進み日常生活に不自由が出てきた場合は手術によって改善することができます。
白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、かわりに「眼内レンズ」と呼ばれる人工のレンズを入れる治療です。
手術自体は短時間で終わり、当院では日帰りで受けることができます。
白内障手術で使用する眼内レンズは、保険診療となる「単焦点眼内レンズ」と
選定療養となる「多焦点眼内レンズ」の2種類があります。
単焦点眼内レンズはピントの合う距離が1つのレンズです。
ピントの合わない距離にあるものを見る際には眼鏡をかける必要があります。
多焦点眼内レンズは、遠く、中間、近くといった複数の距離に焦点を合わせられる構造のため、
眼鏡を使用する頻度を減らすことができます。


※多焦点眼内レンズはすべての人に適しているわけではなく、手術前の詳細な検査と
生活スタイルなどを考慮し最適な眼内レンズを一緒に選んでいきます。診察時にご相談ください。
◇夜間ライトの見え方の違い(ハロー・グレア,スターバースト)


◇コントラストの違いによる見え方の変化


多焦点眼内レンズにはいくつかの種類があり、「どの距離を見やすくしたいか」によって選ぶレンズが変わります。
普段の生活でどの距離をよく見るかが、レンズ選びの大事なポイントになります。
例えば、「運転をよくする」「パソコン作業が多い」「読書をする。絵を描く」など、
生活の中でよく使う距離は人によって違います。
下の図は距離と生活動作の目安です。ご自身の生活スタイルと照らし合わせて、
どんな場面が多いか、ぜひイメージしてみてください。レンズ選びの参考になります。
| レンズ外観 | ![]() |
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|---|---|---|---|---|
| 名称 | クラレオン パンオプティクス |
クラレオン ビビティ |
テクニス オデッセイ |
テクニス ピュアシー |
| 光学部デザイン | 3焦点 回折型 |
焦点深度 拡張型 |
連続焦点 回折型 |
焦点深度 拡張型 |
| 焦点距離 | 遠・中・近 ∞・60cm・40cm |
遠~中(近) ∞~60cm(40cm) |
遠・中・近 ∞・60cm・40cm |
遠~中(近) ∞~60cm(40cm) |
| ハロー・グレア | やや少ない | ほぼなし | 少ない | ほぼなし |
| 生産国 | アメリカ | アメリカ | アメリカ | アメリカ |
| メーカー | アルコン | アルコン | ジョンソン& ジョンソン |
ジョンソン& ジョンソン |
多焦点眼内レンズを選ばれた場合、眼内レンズの種類により費用は異なり、
当院では片眼あたり約33万円~40万円の追加費用が必要です。
白内障手術自体は保険診療として受けられますが、多焦点眼内レンズは保険適用外となるため、
保険で受けられる単焦点眼内レンズを用いた白内障手術との差額分をご負担いただきます。
※この仕組みは「選定療養」という制度に基づいています。
下記で詳しく説明します。
選定療養とは、患者様の選択により受けることのできる保険適応外の追加的な医療サービスであり、
その費用は自己負担となります。
2020年4月から、術後の眼鏡装用率を軽減することを目的とした「多焦点眼内レンズによる白内障手術」が、
厚生労働省の定める選定療養の対象となりました。
当院は、この多焦点眼内レンズによる白内障手術を行う医療機関として届出を行っております。
ご不明な点は、スタッフにお尋ねください。
